離婚の財産分与で夫の退職金の仮差押えをし、スピード解決した事例

依頼者属性 60代女性 パート
相手方属性 60代男性 会社員
子どもの人数 1人
手続きの種類 仮差押え、協議離婚
主な争点 財産分与の対象と額

【依頼の経緯】

 20年以上連れ添った夫婦の妻からの依頼。近々退職予定の夫と離婚の話し合いをしているが、財産分与の金額で全く折り合いがつかず、それどころか、夫が退職後に退職金を受け取ったら一人で使ってしまったり、海外に移住してしまったりするかもしれないとのことで、当事務所を訪問し弁護士と相談するに至った。

【当事務所の対応】

 夫の退職が半年後に迫っており、離婚調停や離婚裁判をしていると、離婚問題の解決が夫の退職に間に合わないかもしれない状況であった。

 そこで、夫が退職時にもらう予定の退職金を仮差押えすることにした。

 裁判所に提出する申立書には、夫が退職金を財産分与の対象とすることを争っていること、それまでの渡航歴や言動から海外移住がかなり現実的であることなどについて詳細な事情を書いた。

【結果】

 仮差押えの申立てが認められ、裁判所から仮差押え命令が出され、仮差押え命令が解除されない限り、夫は会社から退職金を支払ってもらえない状態となった。

 その後に、弁護士が妻の代理人となって、夫との離婚協議を再開した。観念した夫は、妻の要求額に近い金額を分与することに同意し、無事に協議離婚が成立した。

【弁護士の一言】

 

 離婚のときに退職金が財産分与の対象となるかどうかについては争いがあるが、本件のように、長年連れ添った夫婦で退職間際の場合は、問題なく財産分与の対象として認められるであろう。

 ただし、裁判は解決までに時間がかかるので、その間に夫が浪費してしまえば、離婚裁判の判決が下された時点で、退職金が残っていないという可能性もある。本件もそのことが懸念されたため、急遽、仮差押えの申立てをすることにした。

 仮差押えは、その後の裁判(本訴)の間に相手方が財産を費消してしまうのを防止するのが本来の目的であるが、実際は、仮差押えされた時点で相手方が観念して、裁判を起こさなくても解決に至るという場合が多い。

 本件も、夫が観念して、結果として離婚裁判をせずに早期に離婚を成立させることができた。時間的にも本人の負担が軽く済んだことはメリットの一つであった。

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