将来の給与額を考慮してもらい、適正な婚姻費用で調停離婚を成立させた事例

依頼者属性 男性 研究職 40代
相手方属性 女性 主婦 40代
子どもの人数 1人
手続きの種類 調停
主な争点 婚姻費用

【依頼の経緯】

 妻が離婚したいと言って家を出て行き、高額の婚姻費用を要求され、調停も起こされたため、依頼を受けた。

【当事務所の対応】

 夫は研究職で、1年後に別の機関に移籍する話が出ていたが、移籍後の給料は20%ほど低くなる見込みであったため、減額後の給与額で婚姻費用を算定してほしい旨を主張した。しかし、妻側は全く受け容れようとしなかった。また、裁判所からも、移籍が確定的でないのと、移籍後の給与額も分からないという理由から、前年の給与額を基準に婚姻費用を算定すると告げられた。

 そこで、調停の期日をなるべく遅く入れてもらい、その間、移籍する予定の機関の統括責任者に頼み込んで、内定見込みの通知書を出してもらった。また、経理課にも頼み、住宅手当や通勤手当なども記載した詳細な雇用条件通知書を発行してもらった。

【結果】

 同機関の正式な捺印のある証明書を提出したことで裁判所も納得し、移籍前と移籍後とで2段階の婚姻費用の額を命じる審判を出してくれた。

【弁護士の一言】

 家庭裁判所は、将来の給与額が減るまたは増えることが見込まれても、原則として考慮には入れず、減額後または増額後、しばらくしてからまた調停を起こすようにというスタンスである。しかし、それでは再度調停を起こす側の負担が大きい。

 本件では、移籍後の職場の協力を得て減額が確実に見込まれることを証明することができ、審判にも反映させることができた。

 調停委員は、「婚姻に費用は前年の年収額で算定しますから。」と、まるでそれが決まりであるかのような説明の仕方をし、当事者も、相談できる弁護士がいないと、それで諦めてしまうことが多い。しかし、現実の収入額で算定すべきであることは言うまでもなく、調停委員は、単に早く調停をまとめたいからそのように言っているだけの場合も多い。

 調停員にそのように言われても、諦めずに証拠収集の努力をし、それでも調停委員や相手方の理解を得られない場合は、調停は不成立にして審判(裁判官が証拠を基に金額を決定すること)にするべきである。

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